ブルッカイト(板チタン石)に密集してデッキブラシのように成長しているルチルは、
強い銀白色の輝きを持ち、その色味からプラチナルチルと呼ばれていますが、あくま
でも色味からのネーミングで、プラチナそのものではありません。ルチルは和名を(金
紅石)と言い、本来の色は赤みがかった金色の金属光沢なのですが、板チタン石の内
包物があると、それに連動して成長し、プラチナカラーになってしまうのだそうです。
大概同じ方向に密集していますが、それが他の針状結晶のインクルージョンとは違っ
た独特の点だと思います。プラチナと呼ばれるだけあって、ゴールドカラーなどに比
べると、どこかストイックな凛とした気品を感じる石です。その気高さのようなもの
に惹かれて、思わず手に入れてしまった子なのです。